シチリア島パレルモ・パルティ―ナ礼拝堂

南イタリアの旅でシチリア島にも行ってきた。その島のパレルモにあるパルティーナ礼拝堂には
目を見張るばかりの黄金に輝く豪華な礼拝堂があった。礼拝堂と言っても独立した建物ではなく、
ノルマン王宮の内部の二階にある。

ノルマン王宮の建物は建増しされた継ぎはぎのような建物であったのだが。
その中にあんな豪華な黄金の輝ばかりのモザイク画があるとは思えなかった。




パラティーナ礼拝堂はノルマン王宮の中にあって、ノルマン王ルッジェーロ2世が1132年に着工し、
1140年に聖ペテロに献堂されたもので、11世紀末のイスラム文化とビザンチン文化が
融合した独特の造りで出来ている。2007年に2年に渡る修復を終えて、
神々しいほどの輝きを取り戻した豪華絢爛な礼拝堂である。
画はモザイクで描かれていて、金のモザイクで埋め尽くされている。


パラティーナ礼拝堂は、ラヴェンナ、コンスタンティノーブルと並び、キリスト教美術の
最大傑作に称されているのだとか。




床面もモザイクで舗装されいる。下の画面は床のモザイクを拡大して写したもの。
モザイクとはこんなもの。モザイクの技術はスラブ人が伝えたものだとか。






天使、大天使、預言者、福音史家に囲まれた全能の神キリストが描かれている。
遠くから見ればモザイクの継ぎ目は見えない。



全能の神キリストが描かれている、その下の部分には、
『ダヴィデ』、『ソロモン』、『ザカリア』、『洗礼者ヨハネ』がそれぞれ描かれている。




これは聖書の預言者らしい








「聖ペテロと聖パウロを従えた玉座のキリスト








旧約聖書の物語を表している








これも聖書の物語の一部か



これはイスラムの模様だと思われる




身廊を覆う見事な天井はアラブ人の作ったものでスタラクタイトと呼ばれる蜂の巣状の幾何学模様が
施されている。これらのモザイクとスタラクタイトは、この礼拝堂が
「イスラム美術とビザンチン美術の結晶」と言われる所以である。



パルティーナ礼拝堂は、ノルマン王宮の内部の二階にあって、
中庭の回廊に礼拝堂の入り口がある。



中庭回廊には壁面にも床にもモザイク画が書かれていた、これらは
1800年に新しく加えられたもので比較的新しいものである。












 ホームページトップへ戻る